衛生教育の人材を育てる
昨年の12月にパルワン県のサイドヘル地区とサラン地区を対象に開始した学校環境整備と衛生教育の支援事業についてご報告します。
冬が終わる3月頃までは、衛生教育支援を中心に進めていますが、その様子の写真が現場のスタッフから届けられました。
衛生教育支援に限らず、専門知識を持った人材が不足するアフガニスタンでは、人材育成から始める必要があります。
JENはまず、県の保健局と調整して選抜した衛生教育専門家2名と一緒に、衛生教育トレーナー14名の育成研修を行いました。この研修後、元々のトレーナー(専門家)2名と新トレーナー14名がチームを組み、42校の教員710名に衛生教育授業の方法を指導するワークショップを進めています。
ワークショップでは、アフガニスタンではまだ一般的とは言えない「基礎的な衛生知識と習慣」を学校の子どもたちに身につけてもらえるように、衛生知識や石鹸を使った手洗い方法の教え方を先生たちに学んでもらいました。
また、アフガニスタンでは医者にかかる必要のない軽い下痢への対処方法もあまり知られていないため、ORS(下痢による脱水症状を防ぐために摂取する、食塩・砂糖を溶かした水溶液。経口補液とも呼ばれる)の作成方法も指導しました。
アフガニスタンでは3月下旬に新年が始まりますが、3月までこのワークショップを続けた後、新学期が始まると、いよいよ先生たちが子どもたちに衛生教育授業を進めていくことになります。
先生たちがワークショップで学んだことを活かして授業をする様子が現地から届けられたら、またご報告したいと思います。