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2010年2月18日 (木)

先生へ、そして子どもたちへ

 ジェンのアフガニスタン事業では、1月24日からパルワン県チャリカ地区にある学校7校の225人の教員を対象に衛生教育研修が始まりました。

 教員は、現在冬休みですが、この3日間の研修を受講するために学校へ通勤しています。教員へ衛生教育の研修をするのは、教育省保健局から派遣された専門家で、これをジェンの現地スタッフがモニタリングします。今回は、パルワン県教育局がこの事業に関心を持ち、7校における全ての研修に参加し、モニタリングもしてくれることになりました。

 教員たちは、衛生に関する基礎的な知識は持ち合わせていたのですが、あまり実践的なものではありませんでした。事前のプログラムを組む段階で、参加者の皆さんが飽きずに研修を楽しんでもらえるように、ゲームを取り入れるなどの工夫を行ったので、関心が非常に高まり、3日間の座学研修とワークショップへ、熱心にまた積極的に参加をしてくれました。

S___13_lesson_of_hygiene_of_teeth_a  女子校2校での研修の反響は特に大きかったようで、今後もジェンでキャパシティビルディングのさまざまなプログラムを実施してほしいとのリクエストを頂きました。女性パワーに現地の男性スタッフも圧倒されたようです。

 この研修を経て、新学期からは教員から学校の子どもたちへ衛生教育が始まります。

2月 18, 2010 |

2010年2月 4日 (木)

アフガニスタンで働くには

 そろそろ今年のアフガニスタン事業のお話をしなければと思いつつ、前回同僚がお話したカレンダー苦悩話にならって、今回は保険についての小話をしたいと思います。

 昨年、ジェンで長期間働いている現地スタッフから、保険をかけてほしいと依頼がありました。彼らが望むのは、健康保険や雇用保険のような社会保険です。カレンダーで苦労をした同僚が昨年から必死に保険会社を探していますが、国内には保険会社が存在していません。

 アフガニスタンでは、補償やそれを行う責務という概念がまだ一般的ではないようです。ジェンがアフガニスタン事業の遠隔管理をするパキスタンでは保険会社がありますが、最近になって傷害保険の契約にテロによる怪我は補償しないという条件が加わるなど、保険一つとっても日本の常識とは異なり、その国の置かれた状況が見えてきます。

 ジェンが事業を実施する裏では、このような文化・社会情勢の違いと格闘しながら事務所の運営を円滑にするよう努力している、表からは見えないスタッフが活躍しています。

2月 4, 2010 文化、生活、習慣 |