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2009年1月15日 (木)

パキスタンの仲間達と大自然 その3

090115__low  チームはスカルドゥーを発った後、インダス川の源流の一つであるシガール川沿いにある村々で停車。2週間分の食料を運んでくれるポーターの人たちを、ギュウギュウ詰めのジープでピックアップしながら進みました。途中何度か、落石を避けながら進んだり、崩落ちしかけた橋を越えたり、土砂崩れなどでの通行止めなどの困難がありましたが、なんとか最後の村であるアシュコレーにたどり着きました。ここから先は、岩と氷河だけの死の大地が続いています。

 インダス川沿いの地域のほとんどは断崖絶壁で、とても人が住めそうな環境でないように見えます。しかし、ところどころ谷が開けていて、汚染されていない氷河が融けた水が注がれるところには、小さな集落があります。場所によっては、小学校の運動場ぐらいの面積しかないにも関わらず、バルーチスターンの人々は谷から水を引き、畑を作り、家畜を育て、生活を営んでいます。090115__low_2

 冬になると谷は氷雪におおわれ、気温も氷点下数十度に下がります。このような過酷な電気・水道のほとんどない地で古代から生活を営んできた人たちを眼のあたりにすると、本来、人間が持っている厳しい自然の中で生き抜くための強さというものを改めて感じずにはいられません。特にアシュコレーの自然は厳しく、冬はマイナス20度にも下がり、村の人たちは谷間から注がれる少量の飲み水とそれによって育まれた小さな森から取れる僅かな薪によって冬を越します。

 アシュコレーのキャンプ場で一晩過ごしたあと、チームは次の日の早朝に村人に見送られながら歩き始めました。

1月 15, 2009 文化、生活、習慣 |