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2008年12月25日 (木)

ラグマニ女子学校建設、間もなく完成!

外務省や皆さまのご支援のもと、パルワン州チャリカ地区にて再建中のラグマニ女子学校がまもなく完成します。

当建設は2008年5月に始まりましたが、教育省建設局の突然の規定変更、遠隔管理体制の中での実施、急激な治安の悪化等々、様々な困難に遭遇しながらも、ようやく完成の時を迎えようとしています。前回の事業(ハジジャタル・コブラ女子学校、チュバシ・ラバット校再建事業)の時と比べると、現地スタッフの成長、遠隔管理体制での管理システムの改善などもあり、今回はプロジェクト管理においては、特に大きな問題もなく、事業が無事終わりそうです。
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建設中は、近くの男子校の一部を借りて勉強に励んでいる女子生徒たちも、完成はいつになるのかと楽しみでならないようです。
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着工前は戦車の残骸、塹壕、弾痕などがいたるところに残っており、不発弾が地中から発見されるなど、戦争の深い傷跡が残っていた場所でした。しかし、今、女子生徒が笑顔でそんな場所を横切る姿を見ると、この学校が未来に向かって一生懸命生きていくための希望を彼女たちに与えているのを実感します。



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12月 25, 2008 学校修復・建設教育支援 |

2008年12月11日 (木)

パキスタンの仲間達と大自然 その2

081211__2   チームはまず、バルトロ氷河遠征の起点となる町、スカルドゥーへと向かいました。スカルドゥーへは、イスラマバードからカラコムハイウェイを通って、インダス川沿いをひたすら北上し、カラコラム山脈沿いを東へ向かって進みます。(写真左:インダスの渓谷でトラックが故障し立ち往生)

 カラコルムハイウェイは古代シルクロードになぞり、ギルギット~フンザ~中国ウイグル地区のカシュガルまでつながっています。古代からウイグルのシルクロードとガンダーラを繋ぐ主要な道で、文化、経済などに大きな影響を与えてきました。今日もカラコルムハイウェイは、経済・軍事上また、パキスタンの生命線とも呼ばれています。中国にとっても、中東へのアクセスとして重要な存在です。

081211__3  スカルドゥーはバルチスタンの首都で、もともとチベット系の民族が占める都市です。現在JENが緊急支援を行っているパキスタン南部のバルーチスターンと名前が似ていて混乱しやすいですが、こちらのバルチスタンはカラコラム山脈沿いに位置し、深いインダスの谷が開けた場所に古代から栄えていました。北に中国領のチベット高原、東に同じラダック系チベット人が住むインド側のラダック地方、南にジェンが2005年より支援しているカシミール州があります。(写真左:スカルドゥ、ホテルからの眺め)

 16世紀以降、イスラム色が強くなり、19世紀にはカシミールに統合され、人口のほとんどがイスラム教徒に改宗しました。1947年のインドとパキスタンの対立以来、貿易の中心で豊かな都市だったバルチスタンは衰退し、現在では、多くの人が最低水準以下の貧困の中で暮らしています。081211__5

 途中、トラックの故障で数時間動けなかったりしましたが、丸2日間のバスの旅を終え、やっとのことでスカルドゥーに到着しました。バルトロ氷河をはじめ、世界第二の高さを誇るK2に挑む登山家が拠点とするスカルドゥーで登山道具や食料を備え、バルトロ氷河遠征の準備を完了させました。(写真右:旅の仲間たち。左後ろから右へ、アッシュ、太郎、アズマット、シェザード)

12月 11, 2008 文化、生活、習慣 |