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2007年6月28日 (木)

カブールでの自爆テロ

皆さんこんにちは。JENカブール事務所長の柴田哲子です。

セキュリティマネジメント研修を受け、アフガニスタンに戻ってきたその日に、カブールで大規模な自爆テロが起きました。
2001年のタリバン政権崩壊以降、カブールで起きた自爆テロとしては最大規模の被害者数だったとのことです。
被害に遭われた方々のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。

そしてとても多くの方々から、安否確認や行動アドバイスのご連絡を頂きました。
ご心配頂いた皆様、気にかけてくださった皆様、本当にどうもありがとうございました。
おかげさまで、ジェンのスタッフはみな無事でした。

このような事件が起きた時に懸念されること。
それは、人びとの平和に対する確信が揺らいでしまうのではないか、という懸念です。

25年以上も紛争を続けてきた国、そして今も一部の地域で戦闘状態が続いている国に暮らす人びとが、平和の訪れを確信できるようになるには、危険を感じずに過ごすことのできる安定した状態が一日でも長く継続することが最も重要です。
しかしながら、このように民間人を巻き込むようなテロが頻発するようになると、平和の訪れを感じることは益々難しくなることは明らかです。

加えて、2001年のタリバン政権崩壊以降、国の安定を信じ、大量の難民や国内避難民が大挙して故郷に戻ってきました。
しかしながら、戻ってきた故郷の状態は決してバラ色ではなく、家は壊れ、基礎的なインフラストラクチャーも大幅に欠如し、仕事も無く・・・、というような状況。そのような中、ようやく国の再建が始まりました。

2002年以降は、国際社会から大量の支援が入ってきましたが、25年の紛争により形作られた様々な空白は、5年程度の支援では到底埋められるものではなく、今後も、息の長い支援が必要です。

しかしながら、少しでも治安上の懸念が生じると、国際社会からの支援の継続にも大きなマイナス要因になります。それが新たな社会の不安定要因になっていくという悪循環は、容易に想像ができます。

アフガニスタンは、度重なる紛争に苦しんでいる時も、大干ばつで多くの人が故郷を追われた時も、国際社会からは長らく見捨てられた国でした。そのような国にようやく国際社会の目が向けられたのは、2001年の9.11同時多発テロがきっかけでした。

アフガニスタンがまた再び忘れ去られた国に舞い戻るようなことがないよう、国際社会による支援の一部を担っている私たちは、安全を十分に確保しつつ、活動を続けていくことが最も重要だと思っています。
もちろん、テロの発生を正確に予測することは不可能ですが、情報ソースを確立し、取りうる限りの対策を取って行動していきたいと思います。

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6月 28, 2007 事務所・スタッフ |