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2007年4月26日 (木)

安全な水を届けたい、その3

Photo_66  飲料水供給事業の一つの目的は、衛生的な水を供給することによって様々な疾病を予防することにあります。しかしながら、衛生や健康に関する情報が格段に不足している村落部では、水がきれいになっただけですぐに疾病が予防できるとは限りません。そこでJENは、水供給システムを建設している3つの村で、女性を対象とした衛生教育のワークショップを開催しました。

 アフガニスタンの村は、基本的に親類縁者の集合で成り立っていることが多いので、殆どの場合部外者を受け入れませんし、特に村の女性が外部の男性と席を同じくすることは考えられません。そこで、プログラム実施前には、各村の長老たちを集め、衛生教育の目的や内容を十分に説明した上で了解をもらうと共に、経験が豊富な女性スタッフを新たに採用して各村に派遣しました。1_53

 全ての女性スタッフが家庭を持っているため、プログラムの内容も、より女性たちに届くようなものとするために、自分の仕事や生活での経験を生かし、何度も議論や修正を行いながら作り上げていきました。

 最終的には、3月末の時点で全33回のワークショップを行い、合計990名以上の女性に衛生教育を行いました。新たに建設される飲料水供給システムと共に、事業対象の村に住む人々の病気の軽減や健康増進に役立つことを願っています。

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4月 26, 2007 水衛生環境改善 |

2007年4月19日 (木)

アフガニスタンの食べ物

皆さんこんにちは。アフガニスタン事務所長の柴田哲子です。
今日は、アフガニスタンの食事についてご紹介したいと思います。

JENでは、朝食と昼食は国際スタッフも現地スタッフも一緒に食べています。
床にロの字型に座って、真ん中にビニールシートのようなものをひろげ、その上に食事を並べます。

朝食はナン(薄型のパン)と砂糖をたっぷり入れた緑茶です。
赴任当初は、緑茶に砂糖という組み合わせにびっくりしたのですが、これが慣れるとなんとも美味しくて、いつも大匙1杯(!)の砂糖を入れて飲んでいます。
現地スタッフには大匙2杯派が多いようです。。。ちょっと心配。

昼食は、コックさんによるアフガン料理。一番多い組み合わせは、

・パラオ(細かく刻んだにんにくや玉ねぎなどの香味野菜を入れて「たっぷりの」油で炊き込んだピラフのようなもの)

・豆の煮物(小豆のような豆を圧力鍋で煮込んだものでシチューのような見た目と味)

・生野菜(ラディッシュ、小ねぎ、トマト、青唐辛子など)です。

みな、激辛の生青唐辛子をぽりぽりかじりながら、パラオに煮物をかけてカレーのようにして食べています。
たまに料理好きの運転手さんが、トルシーと呼ばれる漬物を作って持ってきてくれます。中身は、茄子、トマト、青唐辛子、たまねぎ等など。
このトルシーは、味は日本の糠漬けにとても似ているのですが、一般的にはインド料理でお口直しにでてくるチャツネとよく似ています。

そのほかにも美味しいアフガン料理がたくさんありますので、また折を見てご紹介させて頂きますね。

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4月 19, 2007 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 |

2007年4月12日 (木)

安全な水を届けたい、その2

飲料水供給事業では、昔ながらの設備や地形を利用したシステムを建設しています。

 例えば、パルワン州の州都であるチャリカ市には、20年以上も前から細々と使われているものの、長年の戦争等の影響で十分な維持管理が行われなかったカレーズ(地下水路)があります。JENはカレーズに堆積した大量の土砂を除去し崩れた部分を修復、そして市営の水道システムに接続する工事を行っています。

 また2つの村では、村の高台に湧き出ている泉の水を水源に、土地の特性を用いて水を供給するシステムを建設しています。水源の近くに貯水槽を建設し、そこから水道管を敷設、村の中に複数の共同水栓を建設し、水を届けるのです。

 この事業では、様々な工夫を凝らしながら工事を行っています。例えば、事業完成後にオーナーシップを持って維持管理してもらうために、完成後の水道を利用する村人に一部の工事を無償で提供してもらっています。また配管工事の際に村人の中から代表者を集め、専門の配管工から配管の方法を学んでもらっています。

 次回は、飲料水供給事業とあわせて行った衛生教育についてご紹介したいと思います。

4月 12, 2007 水衛生環境改善 |

2007年4月 5日 (木)

安全な水を届けたい

Photo_57 皆さんこんにちは。ジェンアフガニスタン事務所長の柴田哲子です。

 アフガニスタンにもようやく春がやってきました。パルワン州でも、桜の花や鮮やかな色の花が咲き始めています。雪を頂いた急峻な山並みを背景に、芽生え始めた緑と花々を見ることは、長く厳しい冬の後では格別なものです。

 JENは、現在パルワン州の4つの地域で飲料水を供給するシステムを作っています。パルワン州では、殆どの家庭に水道が設置されていないため、多くの人びとが排水で汚染された川や遠く離れた井戸に飲料水を頼っています。また、水を汲む作業は、多くの場合子供たちの仕事になっています。Photo_58

 しばしば、自分の体と同じくらいの大きさのポリタンクを、ロバの背に乗せたり、一輪車に積んだり、時には手に持って、休み休み運んでいる子供たちを目にします。そしてそれらの仕事は、一日に何度も繰り返されます。

このような状況を改善し、衛生的な水を供給することによって様々な疾病を予防するために、この事業を開始しました。

次回は、飲料水供給事業の内容を詳しくお伝えしたいと思います。

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4月 5, 2007 文化、生活、習慣水衛生環境改善 |