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2002年7月17日 (水)

1,000軒の簡易住宅を建設予定

afgan2301  JENカブール事務所では、帰還した難民の方々のための簡易住居を作る、資材の提供を始めます。現在、1家族あたり5~6人と想定して、簡易住居1,000戸分、5~6千人を対象にしています。住む家もなく帰還してくる人々へ、これら資材提供とともに建設技術指導を行うことを通して、支障なく再定住できる地域社会づくりを目指しています。

 昨年12月の暫定行政機構の樹立は、国外に逃れていた難民に対する帰還の機運を高めることとなりました。アフガニスタン難民省、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、その他多くの機関がこの流れに呼応し、今年3月より帰還促進プログラムが始まり、その数は3月~5月までで、約83万人がアフガニスタンに戻ってきています。こうした背景から、JENはUNHCRとの共同プロジェクトとして、帰還民への簡易住居建設支援事業開始を決定しました。

 実施を行う地区は、特に帰還民の数の増大が予想され、度重なる戦闘の最前線地帯で、多くの建物が破壊されているパルワン州とカピサ州で、これら地域への帰還民の数は、前述の総数の約1割に達するとも言われています。

7月 17, 2002 | | コメント (0)

Non Food Item(食糧以外の生活必需品)配布

afgan172s  アフガニスタン近隣諸国や国内他地域から、現在、多くの人々が『我が故郷』を目指して帰還を進めています。しかし、そのほとんどの家族が家財道具もなく帰還して来た人々であり、中には住む家もなく、木の下で野宿生活をしている家族もあります。配布場所は、見るものすべてが破壊しつくされているといっても過言ではなく、生活の糧となる仕事がほとんどない状態です。

【配布場所】
多くの人々が帰還してきているショマリープレーンと言う場所の一角で、カブール州に属するミルバチャコ(Mier Nacha Kot)地区。

【配布日時】
6月18,19、20日、及び6月23、24日の5日間

【配布にあたって】
JENでは、特に他団体から支援を受けておらず、中でも女性を家長とする家庭、収入を得ることが容易でない老人、戦争被害で身体的ハンディを負った家族をこの配布の対象にしました。

【配布支援物資】
●JENファミリーパッケージ(食器、調理器具、ストーブ、ござ、毛布、水用ポリタンク、ランプなど):390家族分(2,340名対象)
●JENキッチンセット(食器、調理器具、ストーブなど):920家族分(5,520名対象)
●靴:1,515家族分×3(4,545名対象=1家族あたり3足の大人用靴)
●子供用靴:1,500足
●JENチルドレンキット(子供服セット、ソックス、帽子、靴など):905個afgan171s

【配布の様子】
 生活環境が非常に厳しいせいか、また、多くの人々に対して支援を行ったことなどから、引き換え券を配り、数量が確保されていることを説明しているにも関わらず、多くの人が配布場所に殺到したため、一時配布の中止等の処置を行い、混乱を避け、より良い支援配布と安全確保に努めた。その後、現地の寄り合いグループのメンバーと地区長の協力のもと、配布前に各村落ごとに分かれることによって、配布場所に人が殺到することを避け、順序良く配布支援が継続された。

 印象深かったことは、支援配布受領に訪れた人々の中に多くの子供たちの姿があったことである。一人一人の名前が呼ばれ、配布場所へ向かう訳ですが、家長の代表として大人に混じって受領を完了する小さな姿に胸が詰まる思いであった。その小さな姿に対して、いたいけなものを感じたことと、この地域が非常に辛い現実に直面していることが容易に想像されたため、言葉では表現しづらい辛い思いを感じた。また、成人男性の中には、片足を無くしてしまった人の姿も多くあり、この地域がまさしく過去5年間の戦争被害を受けた激戦地であったことが容易に理解された。
 来週には、カラカンというショマリープレーンの一角にある、パルワン州チャリカーにより近いカブール州内北部に属する地域での支援配布を予定している

7月 17, 2002 支援物資配布 | | コメント (0)