2019年4月26日 (金)

ゆめポッケを受け取った少女とその親御さん

2019年4月にゆめポッケの配布をアフガニスタンパルワン県内にて実施いたしました。
配布後、インタビューが出来ました。

Af_20190531_01

ゆめポッケを受け取った小学2年生の女の子とその父親

父親は、チャリカ市場の店の販売員をしています。
村の大多数の人は貧しく、彼もその一人だと言っています。
給料がとても少ないので家計は厳しく、子どもの勉強に必要な文房具やバッグを買ってやることができません。また勉強を続けさせるために友達や親戚に借金をしなくてはなりません。
子どもにはたくさん勉強をして、国のために貢献できる人になってほしいと思っています。
女の子も男の子と同様に教育を受けるべきであり、女の子を高校に行かせないのは良くないことだと考えています。
彼は村の近くに小さな農地を持っていますが、もし子どもの教育のために必要なら、その土地を躊躇せず売るつもりです。
今日、子どもがゆめポッケを受け取りました。彼女の喜びようは言葉になりません。
彼女は元々学校や勉強が大好きですが、ゆめポッケをもらって、もっと好きになるでしょう。
日本はとても安全な国だと知っていますし、人々はとても親切でフレンドリーだと聞いています。JENの日本人のスタッフの方々とは10年前にチャリカでのミーティングでお会いし、とても印象に残っています。私の子ども、そのクラスメート、そしてすべてのアフガニスタン人を代表して、私達のことを忘れないでくださっている日本とその子どもたちに感謝いたします。

4月 26, 2019 支援物資配布 |

2019年2月12日 (火)

アフガニスタンの芸術と文化:パート2

非常に厳しい治安状況に関わらず、アフガニスタンの人々は様々な大切な行事の間に自分たちの伝統を追及しています。お祝い事の慣習の一つとして、「アタン ダンス」があります。アフガニスタンが起源で、このダンスはこの地で有名であるだけでなく、パキスタンのパシュトゥーン地域でも有名です。アタンは、アフガニスタンの国のダンスで、パシュトゥーン文化と共に、この地域の大部分で人気がありますが、他の地域の人々も踊ります。通常人々は、結婚式、婚約の際、大学の卒業式のお祝いの際、あらゆる種類の優勝の際に、踊ります。

Af_201902_02
スタッフみんなでチャレンジ

踊る人達は、太鼓、ラバブ(アフガニスタンの芸術と文化:パート1ご参照)、ハルモニウム(オルガンに似ている)とタブラと呼ばれる小さなドラムの音と共に輪になって踊ります。彼らはいつもゆっくりとはじまり、その歩調とダンスの速度は少しずつ上がっていきます。伝統的に、踊る人たちは長い髪を伸ばすべきです。なぜなら、ダンス中、彼らは自分たちの頭を振る必要があり、それはこのダンスにおけるリズムの印であるからです。でも、アタンダンスを踊る人全てが髪を伸ばす必要はありません。頭を振りながら、彼らはグループで 一歩ごとに手をたたきます。

共に男性と女性が踊りますが、しきたりのため、男性の前で女性は踊る事ができません。そのため、女性は女性の前だけでグループで踊ります。この踊りは、とても日常的なので、人々の多くがその基本的なルールを知っていますが、少し練習が必要です。簡易宿泊所に住んでいる学生たちは家族と離れて生活しているので、ハッピーな気持ちを持続するために、大抵毎週アタンダンスを踊っています。

2月 12, 2019 文化、生活、習慣 |

2019年1月22日 (火)

アフガニスタンの芸術と文化:パート1

アフガニスタンを訪れたことのない人々にとっては、そこは自然災害、戦争、紛争の場所というイメージが強く、世界で最も住むのが難しい場所のひとつと思われがちかもしれません。

 

一方で、アジアからヨーロッパ、中央アジアへの玄関口であり、昔から「シルクロードの交差点」と言われ、豊かな複合文化を持っていました。人の行き交う場所であり、私たちはアフガニスタンが文化や音楽、遺産や芸術の点で最も発展した国であることをもっと知るべきだと思います。そこには多くのガンダーラ美術やイスラム教美術の遺跡があります。

 

また、アフガニスタンは音楽産業が豊かな国で、有名な人達を輩出しています。クラシック音楽、民族音楽、現在のポップミュージックと様々な種類もあります。ラバーブという楽器をご存知ですか。

Af_20190122_02

ラバーブはアフガニスタンで最もよく知られている国有の楽器(伝統的な音楽楽器)で撥弦楽器のことです。この楽器の音色は、アフガニスタンの人々の心をつかみます。

Af_20190122_01

Af_20190122_03

ラバーブの起源は、中央アフガ二スタン地域ですが、アフガニスタンだけでなく、パキスタンでも人気があります。ぜひ一度ラバーブの音色を聞いてみてはいかがですか?

グループ名:Chalpasah(チャルパーサ)

アフガニスタン伝統音楽を歌う日本人グループのyoutube動画を参照させていただきました。

1月 22, 2019 文化、生活、習慣 |

2018年11月 6日 (火)

過去の事業参加者へのインタビュー

エザトゥラーさん 65歳
ナンガハル県、チャパルハル地区トゥリリー村

2016年にパキスタンからアフガニスタンに大勢帰還民が戻ってきました。エザトゥラーさんとその家族もその内の帰還世帯でした。彼は1987年にパキスタンに移民し、ペシャワールのパッビというキャンプで難民として生活していました。彼らのキャンプでの生活は、仕事を持つ機会があったり、食べ物、教育、保健医療施設は他の機関から支援があったので、以前より良い状態でした。

彼は「アフガニスタンに戻って来てから、私も息子も仕事の機会がなくて、私たちの家族の問題は多くなりました。一輪車を買って、労働の仕事で食事のためのお金を少し稼ぎました」、 「長男が果物や野菜を一輪車で売り、次男が建設地に砂や砂利を運びますが、彼らの仕事は常用雇用ではなく、職業の安定がありません」と言いました。

「私は家族により良い状況だったパキスタンに戻る事を相談しています。でも、ビザの問題があります。今私たちはアフガニスタンのパスポートを持っていて、そのため、もしパキスタンに今度行ったら、毎月ビザ更新のためにアフガニスタン戻らないといけません。アフガニスタンの政府に仕事の機会をくれるように要請しているので、自国にとどまっていますが、状況は良くなりません」と彼は言いました。

20181127_01

「私たちはトゥリリー村の小さな賃貸の家に住んでいますが、水がありませんでした。ジェンが私たちの村に来て、安全な水を供与してくれた事に感謝します。少なくとも今水へのアクセスは容易になりました」。

20181127_02

11月 6, 2018 水衛生環境改善 |

2018年10月12日 (金)

帰還民の家族とその問題

マティウラさんは(35歳の男性)パキスタンから家族と一緒にアフガニスタンに数か月前に帰還しました。彼は4人の息子と2人の娘がいます。帰還当初は家とは云えないような家に住み、飲み水がない、子どもが学校に行けないなど多くの問題に直面しました。特に、長い間トイレがなかったため、隣人宅のトイレを借りたり、外で用を足したりしていました。

今でも彼の家には壁はありませんが、彼は少しずつ古い家を修繕し、支援金を使わずに貯めて家の横にトイレだけを建設しました。きれいな水はないので、家から300メートル離れた場所の安全ではない水を汲みにいかなくてはなりませんでした。そのため、下痢や胃痛と言った病気に家族がかかりました。この地域では女性、こども、男性も水汲みに長い時間をかけなくてはなりませんでした。

Af_20181012_01

ジェンのチームは、調査に訪れてこのコミュニティがきれいな水が飲めない脆弱な地域である事を発見し、ポンプ式井戸をこの周辺に設置する事を提案しました。JPF様からのご支援でジェンがポンプ式井戸の建設にすぐにとりかかり予定通りに終わった事で、今は以前のように長距離を歩くことなくきれいな水を十分に得ることが可能になりました。

マティウラさんの長女、ファティマさんは、「私たちは今幸せです。以前はきれいな水を汲みに行くにはあまりにも遠いところまで歩かなくてはいけなかったので、外で長時間働いても体を洗う事も出来ませんでしたが、今は楽になりました」と話してくれました。

10月 12, 2018 水衛生環境改善 |

2018年6月14日 (木)

生活を潤す井戸水

JENがナンガハル県に建設した井戸から人々は1人1日あたり約100リットルの生活用水を得ています。何人かの家族が写真にあるような容器に1回あたり計200リットルほどの水を汲み、1日に何度か家と井戸の間を往復します。


災害などの緊急時の1人1日あたりの生活用水の量は7.5~15リットルとされていますが、これは最低限の飲用・衛生・炊事をまかなうものです。1人1日あたり約100リットルというのはこれをはるかに超えていますが、日本では1人が1日あたり使う水の量は平均約375リットルで、3倍以上となっています。


井戸ができたおかげで「水汲みを担っていた子どもたちが学校に行ったり遊んだりする時間ができた」・「生活用水を購入せずに済むようになったのでお金を節約できる」といった声が聞かれます。


ただ、残念なお知らせもあります。こうした地域も安全でなく、先日、何人かが政府と反政府勢力との戦闘に巻き込まれて亡くなりました。多くの人びとは長年、故郷を離れて暮らし、戻ってきても一から生活を建て直さねばなりません。JENの井戸建設はいくつもある彼らの生活再建のニーズの一つを支援するものでした。
亡くなった方々のご冥福をお祈りするとともに、残された人びとが何とか力強く生き続けることを願います。


20180614_af_01_2

6月 14, 2018 井戸修復・建設 |

2018年5月24日 (木)

変化した衛生習慣

 JENはナンガハル県で、緊急支援として井戸を建設しています。急増する避難民と彼らを受け入れるコミュニティに十分な水が行き渡る必要があるからです。

 先日、避難民を対象に、衛生の啓発を目的にした勉強会を開催しました。大勢が一度にここへやって来たために、元々の住民と貴重な水資源を共有しなければならなくなり、衛生を保つことによって自分達や家族を守るための知識を得る必要がありました。

 勉強会では手洗い、食べ物の衛生(適切な保存など)、下痢とこれへの適切な対処などについて学んでもらいました。特に手洗いは実行が簡単で、これによって多くの病気を防ぐことができます。

【女性グループに対する勉強会】
20180524_af_01


 勉強会の後、受講者が正しい知識をしっかりと得たか、それに基いて適切な習慣を身に着けたかを確認、アドバイスを行うためにJENは各家庭を訪問しました。

【戸別訪問】
20180524_af_02


 その中で、4人の子どもをもつサイフォラさんがこう話してくれました。

 「石鹸で手を洗うと、ばい菌がとれて下痢などにかからなくなると学びました。でも、実はやらなかったんです。ある日、JENの人が来ました。そのとき私は燃料にするために家畜の糞を集めていました。私はさっと手を洗って彼女と握手しました。彼女は笑顔で『教えてもらったことを覚えてる?』と言いました。彼女は、私の娘を呼びました。そして、石鹸と水の入った容器をもってきて、私の手洗いを手伝うように言いました。そのとき、『毎日、家族みんなが石鹸を使って手を洗わなければいけないのよ』と言われました。以来、石鹸を使って手を洗うようになりました」。

【適切な手洗いを行うようになった様子】
20180524_af_03


 私たちは、勉強会の後、参加者の多くが石鹸を使って手を洗うようになったことを確認しました。これは一見、小さな変化なのですが、いまだに多くの子どもたちが亡くなる原因である下痢などの水因性疾患を防ぐためには、とても有効な方法です。

5月 24, 2018 緊急支援衛生教育 |

2018年4月 5日 (木)

井戸の完成

 とうとう11基の井戸が完成しました。避難していた国からの帰還や、紛争による国内の別の場所からの避難によって急増した人びとが、安全な水を手に入れられるようになりました。

 子どもたちは井戸から出る水しぶきに歓声を上げ、大人たちは安定した水源が得られたことに安心しているようです。

 これからは人びとが責任をもって井戸を維持管理していきます。そのために井戸の構造・維持管理方法などを学び、計画を作りました。

 ささやかながら、人びとの生活を支えるための支援ができたことをうれしく思います。

【水しぶきに歓声を上げる子どもたち】
20180405_af_01_children_2


【着工式典】
20180405_af_02_ceremony_2


【井戸維持管理の演習】
20180405_af_03_practice_2

4月 5, 2018 井戸修復・建設 |

2018年3月29日 (木)

2度の避難生活をのりこえて

「長年難民として暮らしていたパキスタンから、アフガニスタンの故郷に戻り、新しい生活を始めようとしていた矢先、紛争の影響で再度、別の場所に避難しなければならなくなりました。2度も家を追われること、きっと皆さんには想像もつかないことでしょう。本当につらい日々でした」
 とハズラット・グルさん(45歳)は言います。

20180329_af_1

20180329_af_2

【グルさんと彼の家族の仮家屋であるテント】

「息子たちは学校に入ったばかりで、私たちは生活を立て直そうとしていましたが、また一からやり直しです」

 グルさんは近年、急増しているパキスタンなどの隣国からアフガニスタンに帰還した100万人以上の人びとの1人です。不安定な情勢の続くアフガニスタンでは、帰国した後も、彼のように再度、別の場所へと避難するケースも珍しくありません。さらに、避難先でも安全な水を手に入れること、健康に暮らすこと、子どもたちに安心して教育を受けさせることなどは容易なことではありません。

20180329_af_3

【JENが建設中の井戸】

 そこで、JENはパキスタンと国境を接するナンガハル県に帰還した人びとを対象に、井戸の建設と衛生啓発を行っています。グルさんは完成した井戸の維持・管理を担うメンバーに選ばれました。

 彼は言います。「このような形で人びとの役に立てることが嬉しいです。また、妻は衛生啓発を通じて自分たちや子どもたちが身の回りを清潔にし、健康に過ごしていくための方法を学んでいます」

20180329_af_4

【男性グループ向け衛生啓発】

3月 29, 2018 井戸修復・建設衛生教育 |

2018年3月15日 (木)

困難にある人びとを支援するということ

 アフガニスタンは2001年のタリバン政権崩壊後、政治・経済・社会サービス面の復興の途上ですが、いまだ長きにわたって紛争に苛まれています。現在も250万人の人びとが難民として国外に滞在しています。

 中にはタリバン政権以前から長年、パキスタンやイランといった隣国に暮らしてきた人びともいます。しかし、これまで100万人以上の人びとが、土地や家を失い若い世代にとっては馴染みがない「故郷」に戻っています。何とか生活を立て直そうとしますが、中には紛争により国内の別の場所に避難せねばならなくなる人びともいます。

 こうした人びとへのささやかな支援として、JENは1,000世帯の他国から帰還した人びとに水タンク・プラスチックシート・台所用品といった物資を提供しました。また、300世帯の帰還した人びと、国内で避難を余儀なくされた人びと、彼らを受け入れているコミュニティの人びとに衛生啓発を行い、約800世帯の人びとを対象に井戸を建設しています。

 このような支援は大河の一滴かもしれません。しかし、誰もが取り残されたと感じたり、この世は地獄以外の何物でもないと悲観したりしてはなりません。人びとを取り巻く状況がたとえ彼らを押し流したり溺れさせようとしたりする大きな流れのようなものであろうと、私達が協力して大きく手を広げ、あたかも強靭な網のように彼らを迎え入れることができるはずです。

 シニア・プログラム・オフィサー
 中嶋 秀昭

3月 15, 2018 井戸修復・建設支援物資配布衛生教育 |