コスタリカテレビ局TELETICAによる石巻取材のお手伝い
12月5日(月)、コスタリカテレビ局TELETICAの取材班が「震災復興」(特に人々の復興)をテーマとした取材のため、石巻を訪れました。
石巻で心のケア、コミュニティ形成事業や漁業支援を行なっているJENとともに、石巻各方面へと視察に行きました。
まず仮設住宅の集会所に向かい、コスタリカテレビ局の記者が仮設住宅でのお茶っこ飲みと被災者の方に被災当時の様子を取材しました。
当日は、リラクゼーションや心のケア活動を行っているリカバリーフォージャパン(RFJ)様のご協力により、RFJスタッフの方も立ち会って住民へのインタビューが行われました。
被災にあった方の中には、心の問題をかかえている方もおられます。集会所では、そういう方々にも注意を配りながら、JENはコミュニティ形成を築き上げています。
当日の集会所ではリラクゼーション・カフェの「お茶っこ飲み」が開催されており、「今まで来たいのに、なかなか都合がつかずに来れなくて、今日初めてきたんだぁ~」という方が、訪れた日でもありました。集会所の中は、いろいろな仲間同士で和気あいあいと談笑したり、マッサージが行われていたりしました。
仮設住宅では、すでに寒さも厳しくなりつつある中、寒さ対策のため断熱材が外に山積みになっており、遅れ気味の冬支度がこれから始まります。
コスタリカテレビ局の記者より、JENが仮設住宅でどのようなコミュニティ活動を行っているのかについて、JEN石巻スタッフへのカメラインタビューがありました。
次に、牡鹿・東浜にある福貴浦地区を訪れました。この日、地元の漁師さん達がJEN石巻スタッフとともに漁網編み作業をしている福貴浦会館へと向かいました。
地元の方に、どのようにして網を編むのかを説明していただきました。JENが行っている漁業支援事業は、漁網資材をJENが提供し、その資材で漁師さん達が自力で漁網を編み、自立を促す事業として取り組んでいます。
最後に訪問したのは、石巻の河北地区にある石巻市立大川小学校です。到着した時には、もうすっかり日も落ちてしまったため、車のライトにて撮影しました。ここではおよそ7割の児童が亡くなり、慰霊のためにたくさんのお花やお菓子、飲み物等が添えられていました。被災者が亡くした娘さん宛てに書いたお手紙もあり、「いつも朝に起きると隣にいるような気がして…」と、綴られていました。
暗くて写真ではみえませんが、前方には大川小学校校舎の残骸と先に進むのをこばむように辺りは冠水していました。
コスタリカの取材班の方々は、仮設住宅でインタビューでの被災当時のお話にひどく衝撃を受けておられた様子でした。また、1日という少ない時間の中で、熱心に取材をしていただきました。今日訪れた場所は被災地のほんの一部分ですが、コスタリカの人々に石巻の現状を知ってもらえれば、と思います。
復興に向けてまだまだ歩き始めたばかりです。
JENはこれからも一歩、一歩、支援を続けていきます。