熊本の明日(2)
JENの事業パートナー、フミダスは、震災前から地域の社会課題の解決に取り組んでいました。震災直後には支援物資の配布などで地域をくまなく回り、コミュニティに寄り添う活動も行っていました。震災前の熊本は、他府県同様、少子高齢化と若者の流出によって、社会をけん引する担い手の減少が大きな課題でした。
地元の若者が活躍できる社会を作らなければ熊本の未来はない、というフミダスのビジョンに賛同したわたしたちは、ASUKUMAの開校にこぎつけました。ほぼ口コミで集まった第1期生20名は、2017年3月に研修を終え、今は、それぞれが地元での小規模ビジネスの事業化に向けて走り出しています。
佐藤さんは、ASUKUMA参加者の一人です。
出会った当時、既に阿蘇タカナードタカナードの商品化に挑戦していた佐藤さんは、作っても、売っても、なかなか生計をたてるところまで到達できない、というジレンマにおちいっていました。佐藤さんは、ASUKUMAへの参加を通して、ビジネスとして軌道にのせるためのビジョンを明確にし、タイムラインを引き、商品を世に送り出すしくみづくりに本格的に着手しました。
出会った当時、既に阿蘇タカナードタカナードの商品化に挑戦していた佐藤さんは、作っても、売っても、なかなか生計をたてるところまで到達できない、というジレンマにおちいっていました。佐藤さんは、ASUKUMAへの参加を通して、ビジネスとして軌道にのせるためのビジョンを明確にし、タイムラインを引き、商品を世に送り出すしくみづくりに本格的に着手しました。
昨年、阿蘇タカナードは評価され、優良ふるさと食品中央コンクールで農林水産大臣賞を受賞するまでに成長しました。勢いは止まらず、日本各地から講演や情報交換の場などに呼ばれる機会が増えたそうで、地元の協力者のみならず同じような志を持つ若者との出会いや専門家との出会い、そこから発展する販路の拡大など、毎日大忙しの日々を送っています。気になる生産体制は、パートタイムの方を数人雇用しているそうですが、それでも、基本は一人だとか。作業場ってどんなかんじ?
阿蘇タカナード原材料
商品出荷前の作業
すみずみにまで目が届く、素敵な笑顔に秘めたストイックさがかっこいい、いかにも佐藤さんの人と成りが凝縮されたステキな作業場です。
作業場にて
ところで、今回の視察メンバーは全員が女子。「こんな女子は…難しいですね~」、とは、なんともなしに広がった話題の末のメンバー共通の恋バナ。乙女の悩みも抱きつつ、ブレないビジョンで猪突猛進中の佐藤さんを応援したい、と心から思いました。
ASUKUMA第2期も、だんだん形になってきています。今回は、若手農家を対象にした家業継承プロジェクト(若手農家が、これから進路選択する農家世帯のこどもたちに対して、農業の魅力を継続的に伝えることで、魅力あるキャリア選択のひとつとして農業の継承を選ぶ若者が増える」ことを目指すプロジェクト)、地震の風評被害に遭っている南小国町の地域再活性化を一部サポートさせていただきます。ASUKUMA2でどんなロードマップが完成するか、こちらもぜひ、応援してください。
南小国町の風景