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2013年12月12日 (木)

希望?

 正直、私が初めてハイチに到着して真っ先に感じたことは「希望がない」ということでした。それから9か月後、私の意見はどのように変わったでしょうか。私は今もハイチにいますが、暗闇の中に微かな光が見えてきたような気がします。何が変わったのか、はっきりしたことは分かりません。

 ハイチに来て2日目のことを、まるで昨日のことのように覚えています。私たちはフィールド事務所(そこは2か月間私の事務所兼宿舎になりましたが)に行くために、首都ポルトープランスから車を走らせました。運転手はとても優秀だったのですが、50キロしか離れていない事務所まで2時間もかかってしまいました。私のそこでの第一印象は、ここでは何もできないということでした。

 明日の朝、私はポルトープランスでミーティングがあります。それに間に合うためには、真夜中に起きなければならないと思いますか? 残念でした。今ではポルトープランスの中心部に行くのに45分で行けるようになりました。相変わらず交通渋滞はありますが。

 9か月たった今、変化が見えてきたと言えるでしょう。わたしがこの国に来たばかりの時、山のようにゴミがあふれる市場の周りで人びとが廃棄物をかき集めている姿を見ました。今ではそうではないのです。シンガポールのようだとは言えませんが、大きな進歩です。
 
 今日インターネットのニュースを見てわかったことは驚きです。20万個もの発砲スチロールゴミが集められたのだそうです。最近できた法律で(2013年7月10日施行)、主に食品やカップ用に使われていた発砲スチロール製品は締め出されることになりました。餓死する人が存在し、コレラで毎週死者が出ているようなこの国で、次の世代のためにこんな法律が作られるなんて信じられますか?これを私は「希望」と言っています。
 思えば私の母国(フランス)でビニール袋が禁止されたのはそんなに前のことではありません。白熱電球が省エネ型電球に換えられ始めたのは、ほんの数年前のことです。

 私の専門分野のことを見てみましょう。私は国の水衛生部門から会議に招待されました。その時、参加者全員(組織、会社等)に、何千ページもある書類が配られました。それは、水と衛生に関する全てのことがまとめられたガイドで、守らないと処罰の対象になる基準が書かれていました。本当に、あれだけの災害があった後、全てを失った状態からこのようなものを作る、混沌の中でこれほど早く秩序を作り出す試み、それは奇跡です。
 だから私はまだハイチにいるのかもしれません。

 ハイチ事務所長
 ルドビック ブランコ



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12月 12, 2013 ハイチ |