JENとハイチ水衛生局~緊密な連携開始から間もなく3年
JENはレオガン地区で活動を始めたのは、2010年1月の地震の数日後でした。農村部の4000世帯へシェルターキットの緊急配布を行いました。
JENが水衛生分野で初めに取り組んだのは、105か所のポンプの修繕、10の井戸の新設、コミュニティでの衛生促進でした。
現在行っている水管理委員会の導入は、今だけでなく将来のハイチにとっても重要な活動です。
ハイチ衛生局は、地震が発生する前の2009年に設置され、それ以前はNGOの支援で成り立っていました。
私たちは2010年に水衛生事業を開始した際に、ハイチ衛生局との緊密な連携が不可欠であることに気づき、共同で活動を開始しました。2011年末には水管理委員会が公式に認められ、JENはレオガン地区のコミュニティでの共同給水施設の自主運営を支援しています。これは将来、ハイチ衛生局が農村部の全世帯に水道を供給できるようになる前段階として必要なステップです。
事業では、Tシャツや横断幕、建物にハイチ衛生局のデザインをあしらっています。これは人びとに、安全な飲み水へのアクセス方法や、現地の行政機関を知ってもらうための方法のひとつであり、国際社会への依存から自立へ、という変化につながることが期待されます。
日本からの無償資金協力によるレオガン地区の道路整備プロジェクトでも、JENはハイチ衛生局と緊密な連携を保っています。
新しい排水設備のために地下に水道管を設置するプロジェクトで、JENからトレーニングを受けた10人ほどのチームが、JEN支給のヘルメットや安全帯を身に着けて工事に携わっています。JENはその中でチームの監督と調整の役割を担っています。
国家計画レベルでのJENとハイチ衛生局との関係も良好です。
JENとハイチ衛生局の共同でワーキンググループ「資本とハイチ地震から3年に学ぶ教訓」を設置し、その前にはハイチ衛生局コミュニケーションディレクターのステファン・ラクロワさんに、JENスタッフやボランティアが着ているTシャツをつながりの証としてお渡ししました。
ただ、残念ながらJENとハイチ衛生局との3年の付き合いもまだ公式なものではありません。
国に認定されるために必要な書類の準備がなかなか難しいのです・・・
ですが、間もなくハイチ衛生局とのパートナーシップの正式な手続きができそうです。認定されれば、水へのアクセスや水管理のプロジェクトを今まで以上に推進することができるようになります!
ハイチ事務所 ロマン・ブリー