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2012年10月18日 (木)

クレオール語 ~ハイチ人のアイデンティティ~


[“JEN” は首都ポルトープランスの壁に見られます。。]
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 ハイチには、フランス語とクレオール語という二つの公用語があります。フランス語は公的機関やビジネス等で使用され、クレオール語はハイチ人が日常的に使います。

 もともとクレオール語は、先住民や奴隷とされた人々がお互いを理解するためにそれぞれの母国語を混ぜ合わせて使っていた言葉でした。それが、奴隷とされた人々だけで使われるように変化していきました。 1804年の独立後には、書き言葉としても体系化されていきました。

 書き言葉としては音標文字に近いです。話し言葉としてのクレオール語はフランス語に近いですが、もう少し複雑で、フランス語を崩したような印象を受けます。

 世界中のどの言語にも見られるように、言語は文化を反映しています。その為、言語を理解することは、その国の人々や関係をより良く理解することにつながります。

 クレオール語は、非常にアバウトな印象も受けますが、一方でイメージを表現する詩のようでもあります。例えば、タイヤを膨らませることを表現する際、ハイチ人は「ゴムに風を入れる」という言い方をします。タイヤを膨らませることは、平凡ではっきりした行動です。しかし、クレオール語では、考えを表現するために、それに関するイメージで表現するのです。

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 上記の写真で書かれている「Viv Ayiti tet Kale」を文字通りに訳すと、「髪の毛を剃って前に進んでいこう、ハイチ」ということになります。これは、昨年の大統領選挙の際に、新しいスタートを推進するスローガンとして使われました。実際、「tet take(髪の毛を剃るという意味)」が意味するのは再スタートです。これが、ハイチ人の表現方法なのです。

 しかし、イメージの解釈は人の数だけ存在します。ほとんどの人が、他人の話に共感し理解しようとするのでなく、自分のイメージの中で解釈しています。ここハイチでは、会話の中で共感はそれほど重要なものではないのです。このことは、もちろんよく誤解を招きます。

 ハイチを訪れる機会があれば、いかにJENが知られた存在かに気がつくでしょう。壁の至る所に「Jen Kore Jen」や「Jen an Aktyon」という文字が書かれています。

 しかし、これらは私たちJENとは何ら関係はなく、「Jen」は若いという意味なのです。つまり、上述の意味は「若者が若者を支援する」ということです。

 昨年大統領に選出されたミシェル・マルテリは、当時最年少の候補者で、このメッセージは彼を支援する言葉でした。

10月 18, 2012 ハイチ, 文化、生活、習慣 |