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2012年7月19日 (木)

公共電力の供給を受けるためには①

 ハイチにおいて、家に公共の電気をひくことは、非常に難しく、コストがかかり、長いプロセスです。

 多くの途上国同様、ハイチはインフラの不足に苦しんでいます。Baby Docの愛称で知られた独裁者ジャン・クロード・デュバリエが1986年に権力の座を追われて以来、26年の間に18人もの大統領が国を治めてきたのです! 実際には、18人ではなく、13人の大統領が18回にわたり大統領の座を入れ替わり立ち代わり務めていたのですが。なんと、時には一週間にも満たずに大統領が変わることも・・・

 この極度の政情不安、山の多い険しい地理的条件、また頻発するハリケーンが重なり、電気や水道といったインフラが向上するには難しい状況が続いてきました。

 一方で、過去30年間で人口は急速に増え続け(1986年:650万人⇒現在:推定1000万人)、携帯電話、テレビ、ラジオ、扇風機などの電化製品の利用が以前より一般化し、電力需要は高まるばかりです。しかし前述のような様々な事情で、ハイチ電力は人々の需要に応えることができていません。

 そんな中、深刻な事態が起きています。ハイチ電力に幻滅し、ハイチ電力の技術者を何か月も待つことにうんざりしたハイチの人々は、なんと自分たちで違法に電線を繋げて電気を使い始めたのです!

 たくさんの電力が「盗まれている」中、ハイチ電力は電力網を拡大することはできず、さらには電力網がすでにある場合でも、24時間安定した電力供給をすることすらできません。また、さらなる人員を雇う余裕もないため、メンテナンスや違法に繋げた電線の調査などができる状況ではありません。

(続く) 

7月 19, 2012 ハイチ, 政治、経済、治安, 文化、生活、習慣 |