本当の「自立」とは
東日本大震災後の東北での緊急・復興事業に次いで、ハイチ事業のプログラム・オフィサーとして着任しました。
東北と同様、自然災害に見舞われたハイチですが、世界初の黒人による共和制国家という名誉ある肩書きを持ちつつも、地震前から長年に渡り貧困や内乱に苦しんできた国です。国際援助への高い依存が嘆かれるハイチにおいて「自立」支援とは何か、着任早々考えざるをえません。
JENはハイチで、給水施設の建設や衛生教育と並行して、住民による井戸維持管理委員会の設立をサポートしています。
井戸維持管理委員会とは、住民による井戸の日々の維持管理とともに井戸が故障した場合に備えて住民から月々維持管理費を徴収する、住民による、住民のための仕組みです。井戸維持管理委員会の設立というと簡単そうに聞こえますが、支援に慣れてしまったことが壁となり、実際は時間をかけてひとつ、ひとつ学ぶ難しいプロセスです。
(写真:自分たちが受けた衛生教育の知識を他の人びと住民に伝える住民)
自立支援は、井戸維持管理の設立のようにプロジェクトを実施している地域で行われる活動のみならず、JEN内部でも行います。
私の前任者は、現地スタッフの能力向上に力を入れてきました。パソコンやレポート作成などのスキルとともに、言われたことを実施するのみならず、自分たちの活動成果を分析し、自分たちの行動の結果の責任を負うことを、体験を通じて学ぶ機会を設けています。
援助依存の高いハイチだからこそ、「自立」支援とは何かを追求しながら活動していきたいと考えています。
岸和田ひとみ
(プログラム・オフィサー)
===== ご報告 =============
平成23年度 外務大臣表彰受賞しました。
これまで、JENの活動を温かくご支援くださいました、
支援者の皆様に、深く感謝申し上げます。
詳しくは、こちらへ
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