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2011年7月 7日 (木)

レオガン市長との会見

ジェンの活動地であるレオガン市はハイチ地震の震源地に隣接しており、市役所を含む80%の建物が全半壊の被害を受けました。

 わずか30秒間に何千人もの方が亡くなり家を失う中、多くの団体が支援活動を行って、当初、市の中心部はカオスと化していました。

 市役所に勤務する方々も他の市民と全く同じように多くを失い、困難な問題を抱え、家族を守るために必死だったそうです。そのため、市長も市役所のチームも家族を守ることに手一杯で、行政の仕事を両立させることが出来なかったそうです。保存されていた多くの書類やデータが地震により失われたのも、大きな痛手でした。

 2010年5月初めに、国際NGO30団体の代表者50名が集まった調整会議ででは、アレクシス・サントス市長と市役所のチームは、現状を把握するのがやっとでした。復興の進め方について双方に誤解や見解の違いがあり、このNGOと地方政府の初顔合わせでは、建設的な関係が築けたとは言えませんでした。最大の原因は、ハイチではNGOが被災地で活動を始める場合には、事前にあらかじめ地方政府や中央政府と複雑な手続きを経て契約を交わす必要があったからです。

 ジェンは、緊急に支援を必要としている受益者の方々を第一に考えて農村部で活動を続け、事業実績を上げることをとりあえずの目標としました。そして、1年半にわたる活動の中で、CASECsというハイチの最小単位の行政との関係を築きあげ、この度サントス市長と謁見できる運びとなりました。

 サントス市長は既にレオガンでのジェンの活動についてよくご存知で、市レベルのみならず、中央政府との団体登録においても推薦状を発行してご協力くださることになりました。

 それから1カ月後、ハイチでの団体登録に必要な書類の署名がついに完了しました。

 この団体登録が承認されれば、ジェンはハイチでさらに事業を続けていきやすくなります。今後も数多くの事業を通じてこのコミューンの人びとを支援させていただけることは、一番の喜びです。

 (プログラム・オフィサー ロマーン)

7月 7, 2011 政治、経済、治安ハイチ |