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2011年7月28日 (木)

コミュニティー動員作戦①

 ハイチではコミュニティーという概念が薄く、住民が協力して共通の利益のために活動する、ということがあまりありません。そのため、今までたくさんの国際団体、NG0等が給水施設を建設しても、維持・管理のためのシステムがなく、一度壊れたら放置されていました。

 JENは、建設した井戸を住民の皆さんで維持・管理してもらうため、水管理委員会の設置を推進しています。ただ、今までそういった習慣がなかったコミュニティーにいきなり水管理委員会を動かしてもらおうとしても無理があります。そこで、ハイチの水・衛生分野で長い経験があり、さらにハイチの水衛生局も推奨している団体であるHO(ハイチアウトリーチ)に研修をお願いし、その第一弾が7月初旬に始まりました。

 まずは、JENのスタッフがきちんと方向性も持ってコミュニティーに接することが大事、ということで、HOのディレクターの一人であるロジェさんがJENのスタッフに問いかけます。

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ロジェさん:「今から5年後に、今活動しているコミュニティーの井戸、井戸の周辺はどうなっていると思う?具体的に描写してみて」
JEN(アドン):「水管理委員会がとてもよく機能して、お金が貯まって、そのお金で学校を作り、井戸の周りには花が植わっていて、ベンチもあって、活気にあふれているんじゃないかな」
JEN(ナディア):「水管理委員会は1年もせずにつぶれてしまうわ。帳簿がなくなったとかでだんだん活動しなくなって、水道料金の徴収もできず、ポンプは壊れ、水衛生局はなにもしてくれない。」
ロジェさん:「今ここにいる中で、本当にアドンや他のスタッフがいったような、とてもポジティブな5年後に本当になっていると思う人、手を挙げて?」
誰も手を挙げませんでした。

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 みんなわかっているのです。このままじゃ、きっと水管理委員会を作っても、長期に渡って効果的に活動するのは至難の業だということを。

 それでも、5年後を想像することには意味があります。一つは、自分がどういう方向にコミュニティーを導いていきたいか。もちろん方向性はコミュニティーが決めることですが、スタッフ自身がどういった未来を描けるかによって、彼らのモチベーションも変わりますし、コミュニティーに対しての接し方が変わってきます。二つ目は、起こりうる問題に対して準備ができるということ。

 ナディアが言ったことはあまりにも現実的で、みんなつい笑ってしまいました。リアルすぎたのです。このままではおそらくナディアの言うことが現実になる可能性の方が高いでしょう。でもそうなっては欲しくない、そうみんな思いながらコミュニティーに足を運び、トレーニングは続きます。

(次回へ続く)

====== ご報告 =============

平成23年度 外務大臣表彰受賞しました。

これまで、JENの活動を温かくご支援くださいました、
支援者の皆様に、深く感謝申し上げます。
詳しくは、こちら

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7月 28, 2011 ハイチ, 心のケア, 文化、生活、習慣 |