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2010年12月 2日 (木)

JENに家族が加わりました!

101129lorka_with_owner  JENのポルトープランス事務所に新しい家族がやってきました!
ハイチ生まれのロトワイヤー犬、まだ11カ月のメス犬です。大地震がハイチを襲ったとき、彼女はたったの1か月でした。飼い主の家は潰れてしまいましたが、彼女もお母さん犬も無事生き残り、テントで育ちました。

101129lorka_with_azmat  実は、ハイチで番犬を探すのは至難の業です。まず、番犬として適当な犬を売っている場所が少ないこと。そして、その場所自体が地震で崩壊してしまい、多くの犬も死んでしまったことが主な理由です。もちろん、近隣諸国から番犬を輸入するという選択肢もありました。しかし、私たちは、大地震のなか生き残ったハイチ生まれの犬を選びました。なぜなら、ハイチ生まれの犬は、“復興”というゴールに向かって私たちとともに活動する、JENスタッフの一員になれると思ったからです。

 幸運なことに、私たちは、JENの運転手を通して、このメス犬に出会いました。私たちと一緒に暮らし始めたのは11月22日。28日の総選挙を目前に控え、また、選挙後に治安が悪化することも懸念される中、警備強化が必要な時でした。

 さて、多くのハイチ人は犬が好きではありません。犬が近寄ろうとすると、犬に石を投げつける人々をよく見かけるほどです。どうして犬が好きではないのか、と尋ねると、彼らは犬に食われたことなんて一度もないのに「犬は卑劣だからだよ」と答えます。

 私がハイチ文化の勉強会に参加したとき、ハイチ人が犬嫌いである訳が、植民地時代の歴史に深く根ざしていることが分かりました。世界で最も豊かな植民地の一つであり、その統治は、残酷卑劣だと言われたハイチ・・・。当時、犬は、奴隷を脅すだけではありませんでした。奴隷が逃げ出したりすれば、彼らは海岸に追い詰められ、「海でおぼれ死ぬ」か「猛犬に食べられる」、二つに一つの選択を突きつけられたのです。また、植民地主義者たちは、犬を見世物としても利用したようです。この抑圧と恐怖の記憶をハイチの人々は引き継いできました。そして、独立から200年経った今も、消し去ることができないでいるのです。

101129johnpeter_with_lorka  JENの新しい家族、ロルカは、子犬ではありますが、もう大きな犬です。彼女が来たばかりの頃、JEN警備スタッフであるジョン・ピーターは、犬を怖がっているように見えました。事務所に住んでいたのでロルカの世話を頼むと、表情はこわばり、笑顔がなくなってまったジョン・ピーター。しかし、数日経つと、ロルカに笑いかけ、可愛がり始めたのです。まさに、恐れは無知からおきるものです。彼は、ロルカの世話を始め、彼女が理由なく彼を攻撃したりはしないことを知り、お互い理解しあえるようになったのですから。

101129after_being_scolded_2  ロルカはあくまでも番犬で、オフィスを守ることが彼女の仕事です。しかし、ロルカの存在が、ハイチ人スタッフたちの中にある“犬嫌い感”をなくし、彼らが、犬への恐怖を克服してくれると願っています。そして、このロルカの仕事が、ハイチの人々の自立と生活再建を支援する、というJENの目標につながると信じています。

12月 2, 2010 ハイチ |