2015年2月26日 (木)

事業地紹介 ―ウジェラー地域編―

 今回は、本事業地でもあるレオガン地区ウジェラー地域を紹介します。ウジェラーはレオガン地区中心部から車で30分ほど行ったところにあり、150世帯が住んでいます。
JENは11月からこのコミュニティで、キオスク型給水施設6棟の改設、水管理委員会の育成、衛生促進活動を行っています。
 
【町の主要道路】
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 町を歩いていると、よく目にするのが、キャッサバです。キャッサバとは熱帯地域にてよく栽培されているイモの一種で、食感はジャガイモやサツマイモに似ています。乾燥している地域でも容易に育つことから、住民がよく栽培しています。

【町で栽培されているキャッサバ】
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 訪問時、衛生促進を行うボランティア向けに衛生講習会を行いました。内容は、水を汲む時、持ち運ぶ時に用いる容器について、またどのような手段が適切であるかを話し合いました。今回講習を受けたボランティアの皆さんは、今後、戸別訪問や講習会を住民向けに開き、衛生知識の普及を行う予定です。

【衛生促進ボランティアが衛生講習会で討論している様子】
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2月 26, 2015 ハイチ, 水衛生改善, 給水施設修復・建設, 衛生教育 |

2015年2月12日 (木)

新事業開始 ―(3)衛生促進活動編 ―

 今回は、本事業3つ目のアプローチである衛生促進活動についてご紹介します。

 コレラ等の水因性感染症を予防するために、現在6つの地域で、住民に衛生知識を普及する活動を行っています。

 本事業でキオスク型給水施設を建設しているウジェラー地域とバジェラー地域では、衛生促進ボランティアを選定し、訓練を行います。その後、各地域で住民向けにボランティア主体の衛生促進集会を行い、また個別訪問や学校を訪問し、衛生知識の普及に努めます。

【手洗いを実践する子どもたち】
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 他に、4つの地域コミュニティでも、引き続き衛生促進活動を行います。これらの地域では、前事業で活動していた衛生促進員を採用し、学校や保健所を訪問することにより、コミュニティ全体に知識が普及することを目指しています。
学校では、手洗い、トイレの使用などの衛生啓発を行う予定です。保健所では、待合室で手洗い用スタンドを用い、一般的に良く知られているコレラや腸チフス以外の感染症についての情報も広め、その予防についても啓発していく予定です。

 これらの活動を通し、本事業地の住民が公衆衛生に関する危険を認識し、衛生状態の悪化を防ぐための手段を取ること。また、浄化剤を利用し、住民の健康状態が改善されることを目指しています。

【事務所で衛生啓発の練習をしているJENスタッフ】
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2月 12, 2015 ハイチ, 水衛生改善, 衛生教育 |

2015年1月29日 (木)

新事業開始 -(2)水管理委員会の再結成・育成・強化編 -

 前回は、キオスク型給水施設の改設について紹介しましたが、それを管理できるシステムがないと安定して水を供給することはできません。

 現在、レオガン地区ウジェラーでは、パイプ等の故障により、給水施設の半分しか利用されていません。また、グランゴアーブ地区バジェラーでは、私用の水道網から水漏れが発生し、水が浪費されることで、一部の住民に水が行き渡っていません。

 持続的に給水施設を管理するために、上記2つのコミュニティでは、以前存在していたものの機能していない水管理委員会メンバーの再結成・育成を行っています。
たとえば、給水施設の利用料を毎月徴収するシステムの導入や、適切に管理されるように水管理委員会が率先してガイドライン作りを行う予定です。

 他に、4つのコミュニティ(計2,005世帯)を選定し、水管理委員会のフォローアップを行ないます。これらの地域では、JENのコミュニティ・モビライザー(活動推進員)が2週間に1回程度現場を訪問し、問題があった場合は水管理委員会に対して維持管理を適切に行うよう指導を行います。

【地域住民への維持管理の仕組みや役割の説明をしている様子】
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 プロジェクトの終わりには、上記の6つの水管理委員会が継続して活動すること、給水施設の維持管理費が各委員会で貯蓄・管理され、施設の維持管理が住民主導で実施できるようになることを目指しています。



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1月 29, 2015 ハイチ, 水管理委員会, 給水施設修復・建設 |

2015年1月15日 (木)

新事業開始 ―(1)安全な水へのアクセス編―

 JENハイチでは、支援者のみなさまと日本の外務省の協力により、2014年11月7日から10か月間に渡る水衛生関連の新事業を開始しました。
 このプロジェクトは3つのアプローチで構成されています。今回はその1つである、安全な水へのアクセスについて紹介したいと思います。

 現在、ハイチ西県レオガン地区ウジェラーとグランゴアーブ地区バジェラーの住民は、トイレの未整備及び十分な下水処理が存在しないことから、汚染された水源を利用しています。そのため、この2地区では9棟の蛇口式給水施設を10棟のキオスク型給水施設に改設することを計画しています。

【バジェラーにある蛇口式の給水施設】
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キオスク型給水所とは
1つのキオスクに2~4個の蛇口がついている箱形の建物で、中にいる管理人が水を管理しています。住民はバケツ1個につき1グルド(約2円)を窓越しの管理人に支払います。

【前事業でJENが建設したキオスク】
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キオスク型給水所の利点
(1)利用料の徴収がより確実に行えるシステムであるため、水管理委員会が主導して長期的な維持管理が期待できます。

(2)水の供給がコントロールできるため、水の無駄遣いも防げ、給水所が管理される事により水因性感染症の予防にもつながります。

 10基のキオスク型給水施設は8月には完成して、利用される予定です。




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1月 15, 2015 ハイチ, 水管理委員会, 給水施設修復・建設 |

2014年12月25日 (木)

新スタッフ赴任のご挨拶

 ボンジュール!みなさん、初めまして。12月8日からハイチに赴任した佐野泰隆です。

 こちらハイチは、日中の気温が30°Cまで上がり、日に当たると汗が止まりません。日中は半袖短パンで十分であり、コートで過ごしていた日本と比べると、とても快適に過ごせる気候です。

 現在はレオガン市にある事務所で業務に取り組んでいますが、週に数回、各種手続きや事務用品の買い出しで首都に行くことがあります。首都ポルトープランスは山と海がすぐ近くにあり、町中には坂道がたくさんあります。町の丘から海を見渡した景色は絶景で、カリブの国に来たことを実感できます。

【ポルトープランス市内の様子】
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 業務と並行し、現場スタッフや関係者とのコミュニケーションの向上を目指し、フランス語とクレオール語の勉強にも力を入れています。まだ赴任して日は浅いですが、まず自分の役割を全うし、ジェンのプロジェクトが一人でも多くの人に届けられるように精一杯取り組んでいきます。



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12月 25, 2014 ハイチ, 事務所・スタッフ |

2014年12月11日 (木)

貯水槽建設完了!

 JENハイチ事務所は今年、ハイチ西県レオガン区マシュー地区に貯水槽を建設しました。
 
 この貯水槽は約84立方メートルの水を貯めることができます。重力(土地の高低差)を利用する仕組みになっているため、電力(発電機など)が無くても、この貯水槽から各給水施設に水を運ぶことができます。

建設工事は今年5月に始まり、9月下旬に終了しました。工事の様子をご紹介したいと思います。

【建設作業開始時の状態】
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【柱を建設している様子】
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【壁工事】
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【壁工事の様子】
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【貯水槽の中の様子】
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【コンクリートで壁を固める様子】
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【完成した貯水槽】
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 この貯水槽は、日本の外務省及びハイチの人々を支えて下さっている支援者の皆様のご支援により建設することができました。マシュー地区の人々に安全な水を届けるために無くてはならない設備となっています。



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12月 11, 2014 ハイチ, 給水施設修復・建設 |

2014年11月27日 (木)

水路の修理

「人々に安全な水を届けるための支援」と聞いて、皆さんはどのような活動を思い浮かべるでしょうか。井戸を掘る、貯水槽を建設する、などの支援を想像された方が多いのではないでしょうか。

 JENがハイチで行っている活動のひとつに、水路の改修があります。

 遠く離れた水源から、人々が住む村々まで水を運ぶ水路の建設・改修も、安全な水を届ける支援のひとつの形態と言えます。水路を村々の水供給施設(キオスク型給水施設など)に接続することで、現地の人々はそれぞれのコミュニティで、安全な水を使用することができます。

 住民の方々が自分の村で安全な水を手に入れられれば、遠く離れた水源まで毎日水を汲みに行く必要が無くなり、また村の中に存在する汚染された水を使用することを避けられます。
 

【改修工事を行った水路】
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 JENハイチ事務所は、日本の外務省及びハイチ事業を支えて下さっているお一人おひとりの皆様のご支援により、今年約6kmにわたる水路を改修しました。老朽化した水路の水道管の中には、廃棄物が詰まっているものや、水道管の部品(弁など)が壊れているものもありました。

 改修が行われたことで再度機能するようになった水路は、西県パルム地域のマシュー地区の人々へ安全な水を届けています。
  

【古い水道管から出てきたごみ】
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【水道管の部品(白い部分)を交換】
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11月 27, 2014 ハイチ, 給水施設修復・建設 |

2014年11月13日 (木)

統計で見るハイチの水事情

「西半球の最貧国」― ハイチについて語られるとき、しばしばこの表現が使われます。
 
 

 事実、人間開発指数(人々の生活の質や発展の度合いを測る指数)を見ても、ハイチは世界の187か国中168番目に位置しています(注1)。
 また、ハイチは「後発発展途上国」と呼ばれる、世界で最も貧しい国々のカテゴリーに分類されています。
水衛生、教育、インフラ、保健などの分野において、取り組むべき課題が山積しているのです。

 JENハイチ事務所が支援活動を行っている水衛生分野においても、多くの困難があります。
 

 例えば、ハイチの都市部に住む約4人に1人が、そして農村部に住む約2人に1人が、安全な水にアクセスすることができません(注2)。
 また、ハイチで生まれた5歳以下の子どもたちの約6人に1人が、下痢が原因で亡くなっています(注3)。
 安全な水へのアクセスと、衛生に関する正しい知識があれば、救える命です。

 ハイチにおける、2010年10月から2014年2月までのコレラの推定感染数は706,089件、亡くなった人々は8,592人です。(注4)。
 ハイチは、現在もコレラ感染数が西半球で最も多い国です(注4)。

 皆様からのご支援を受け、JENハイチ事務所はこの2年間で、給水施設の修復・建設や衛生促進活動などを通じて農村部に住む約3,000世帯に支援を届けてきました。
 

 私たちの活動地域は、2010年で最も被害を受けた西県パルム地域です。現地の人々はいつも「水は、命そのもの(Dlo Se lavi)」と口にします。安全な水は、人々の健康や生活の基盤であり、まさに“命そのもの”なのです。

【水汲みをする子どもたち】
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(注1)Human Development Reports(UNDP,2014)

(注2)Joint Monitoring Programme Report 2014:Progress on drinking water and sanitation(WHO/UNICEF、2014), 報告書の中のデータは2012年のもの

(注3) Haiti Meternal and Child Health and Family Planning Portfolio Review and Assessment(USAID,2008)

(注4)Haiti Cholera Response September 2014,報告書のデータはハイチ保健人口省より引用 (UN Haiti,2014)

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11月 13, 2014 ハイチ, 給水施設修復・建設, 衛生教育 |

2014年10月30日 (木)

クレオール語でこんにちは

 ハイチには公用語が2つあります。フランス語とクレオール語です。
 クレオール語は、ハイチの人々が日常的に使っている言葉で、フランス語は書面や公式な場で使われることが多いです。

 JENハイチ事務所でも、事務所長およびハイチ人スタッフは通常クレオール語で会話をしています。
 
 いくつかクレオール語の言葉をご紹介したいと思います。

 こんにちは Bonju (ボンジュ)
 ありがとう Mèsi(メシ)
 どうもありがとう! Mèsi anpil(メシ、アンピール!)
 問題ありません Pa gen pwoblèm(パゲン プウォブレム)
 えぇ!?本当に? Sa’wm dim la(ソームディムラー)

 お気づきのかたもおられるかと思いますが、フランス語の表現と似ている言葉もあります。
ハイチに来られる機会があれば、ぜひクレオール語であいさつをしてみてください。

(筆者:JENハイチ事務所の日本人スタッフにもクレオール語を教えています)

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 オフィス・アシスタント
 クローデル・ブルジェ

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10月 30, 2014 ハイチ, 文化、生活、習慣 |

2014年10月16日 (木)

「手を洗おう」ポスター@ハイチ

 ここハイチ事務所でも、ジェン20周年記念「手を洗おう」ポスターを掲示しています。この機会に、「手洗い」について、深く掘り下げて紹介したいと思います。

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「手洗い」は、多くの人にとって、無意識的な行為です。しかし、水・衛生分野の専門家の私から言わせれば、単なる「手洗い」で片づけるわけにはいきません!

 私は仕事柄、必要な場面で現地の人々がより多くの時間を手洗いに割くよう、その重要性を伝えています。また、手洗いがコレラなどの感染症の発生を大きく食い止める場面を見てきました。このブログを読んでいる皆さんは、「手洗い」が途上国のみに必要なものであると考えるかもしれません。しかし、実はそうでもないのです。

 第二次世界大戦の後、抗生物質の使用が一般的になり、「手洗い」の重要性がないがしろにされるようになりました。抗生物質を飲めばバイ菌が殺せるからいいじゃないか、と人々は思ってしまったのです。ウイルス性の感染症にかかると抗生物質を飲むよう処方されることも、人々がそう思う一因となりました。

 私の母国フランスで、最近大規模な「手洗い」キャンペーンが行われたのは新型インフルエンザ(H1N1)が流行した時です。しかし、フランスでは結局、予防注射のほうが石鹸よりも多く売れたのです。予防注射よりも手洗いのほうが、新型インフルエンザへの予防策としては有効にもかかわらず。

 ここハイチでは、手洗いは何より重要です。それにはいくつか理由があります。
 

【手洗いを学ぶ子どもたち】
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 まず、手洗いによって予防できる感染症であれば、手洗いに全力を尽くして予防すべきなのは言うまでもありません。そして、ハイチの人々の多くは、病気にかかっても薬を買うことが経済的に困難なので、予防は非常に大切です。また、ハイチの医療に大規模な感染症の発生に十分に対応する能力がないことも、残念ながら事実です。

 もちろん手を洗うだけでは病気の伝染を防ぐことはできません。「適切な方法で」洗う必要があります。

 手洗いの効果を出すためには約30秒間必要なのをご存知ですか?私たちの生活においても、正しく手洗いをしている人はまれで、そうしている人は少々「手洗いオタク」に見えるかもしれません。みなさんは30秒間手を洗っていますか?洗っている方は逆に少ないのではないでしょうか。

 ハイチで私が初めてフィールド調査をしたとき、地元の人々に手洗いをやってみせてもらうよう1日中お願いして回りました。驚いたことに、外科医よりもきれいに、と言っても過言でないほど、住民の方々はきちんと手を洗えるのです。ではハイチではいったい何が問題なのでしょうか?

 私たちが苦労しているのは、人々に「どうやって手を洗うのか」を教えることではありません。なぜならば、人々は既に知っているからです。むしろ、「手洗いをすることは効果があることだ」ということを伝え、そのための継続的な努力を促すことなのです。

 最後に、水と衛生の専門家として、「手を洗おう」キャンペーンに一言、付け加えさせてください。
「手を洗おう、石鹸で!!」と。

 ハイチ事務所長
 ルドビック・ブランコ



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